青空が落ちてくる。

are you thinking? われらはシンクタンク『世界征服倶楽部』

ミハナはチップの山を押し出した。(underconstruction20030329)

「チェス、いい?」
「なにがだよ」
それを理解したくない。解らないわけじゃない。チェスはジェニーのくるぶしをかすめるように回っている。言葉ではない行為の反応が彼女を苛立たせた。
「解ってんでしょ。これで一億取ればあなたとお別れ」
「当たらない確率ってことをまだ理解できないのか? 何度も説明してるだろう」
「でもその確率がなかったら、ルーレットさせられている意味がないでしょう。そう思わなければやってられない。ドレスアップするのも周りに合わせるためじゃない。気持ちの問題」
ジーンズのジェニーも悪くないけどな」
「! 今日負けたら考える。チェスはわたしを裏切らないけど、わたしはチェスを裏切る。へー気でね」
「ここにいる限りはいたちごっこなんだよ。いい加減あきらめろよ」
「だから。わたしは孫悟空なんでしょ」
「理解するだけじゃなにも変えられない」
「だから夢見るの」
「それは考えてるってことだ」
「チェス、身体を変えてみたい。交換できるんでしょ」
「できるとは言ったが、気まぐれでころころ変えられるようなもんじゃないぜ。面倒くさい話なんだから」


「チェス、」