青空が落ちてくる。

are you thinking? われらはシンクタンク『世界征服倶楽部』

2005-03-01から1ヶ月間の記事一覧

迷路の迷子(underconstruction20040420)

ユーシー、時間は? ここに来てどれくらい経ったか解る? 四十八時間以内にチェスとのコネクションを回復できないと、戻れなくなる。 それはミハナにとって深刻な問題だ。 「十二時間は過ぎている」 「正確には?」 「あと二十分で十三時間、秒までいる?」 …

ルージュの24

「チェスは何か知ってるんでしょう? しらばっくれると思ってた」 チェスは、足首に微かに触れるように毛を靡かせながら回っている。 下僕のように振る舞いながら、あなたはわたしを支配しているつもりなのかも知れないけど、わたしはいつもあなたの手の内か…

満たされるわがまま

ずっと一緒にいたいのに、 その気持ちは長くは続かない。 どこかで、あなたから離れるか、あなたを引き留めたい気持ちが向かい合う。

桜の季節を

花は実りではない。可憐に咲いてさっさと散ってしまった。 風に乗って舞い、去っていった。 その後に生まれたる葉を残して。

大河ドラマ『義経』では、

鹿ヶ谷は一瞬で終わってしまった。平家物語じゃないといえばそうかもしれないのだけれど、双調 平家物語〈12〉治承の巻作者: 橋本治出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2004/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る

初めてのルーレット

そこには、誘う匂いがあった。甘いような酸っぱいような、悪くない感じ。 チップを数字の上に置いて、回る数字の円盤ににわくわくしてくる。目の前で大きくなっていくチップの山はビギナーズラックだったのかもしれないけど、またあの場所にいる自分を想像で…

童話の種②(underconstruction)

その人はとてもゆっくりゆっくりと食事をしていました。スープを飲むのに十分くらいかかったように見えます。ひとさじひとさじを口に含み味わうように少しずつ、お皿のスープはいつまでたっても減らないように見えましたが、それでもいつしか最後のひとさじ…

思い出に殺される。(underconstruction20040404)

隣の席の男の子は、時々話しかけてくれて優しくしてくれた。 今頃どうしてるんだろう。 彼女がいて、子供も、いるのかも。 あのころのわたしは子供だったんだと思う。だから、そう言うのは嫌なのだけど、 好きととか嫌いとか解っていなかった。 好きだったん…

(underconstruction20040401)

チェス、わたしが終わりにしてあげる。望んでいたんじゃないの。 生きるってなんなの。わたしは違う、今は。 それには勇気がいるの。 チェスとのコネクションを断つミハナ。 ミハナがそう思えば、システムは動き始める。 そして、わたしはベガスから出て行く…

納豆ぞうすい【メモ】

材料(2人分) 納豆…2パック なめこ…1袋 だし汁…3カップ ご飯…250g 卵…2個 味噌・三つ葉…適量 作り方 ①お米を水で洗い、水気を切る。 ②鍋にだし汁と洗ったお米となめこを入れて、弱火で煮る。 ③鍋に味噌を溶き入れ、納豆と溶きほぐした卵を流し入れ…

高崎名物だるま弁当

これは内側。

エレベーターの扉の向こうにはエレベーターの扉が開いている。(unde

登り切ったエスカレータの向こうにエレベータがあった。扉は開いていて、小部屋のような内装が窺えた。 「ユーシー、走って」 ミハナはユーシーの肩を押す。ユーシーは押されながら振り返る。 「ミハナは?」 「躊躇ったらおわり。行って。わたしには戻る場…

おすすめ。もちろん購入。

いでじゅう! 11― 県立伊手高柔道部物語 (少年サンデーコミックス)作者: モリタイシ出版社/メーカー: 小学館発売日: 2005/03/18メディア: コミック購入: 1人 クリック: 17回この商品を含むブログ (29件) を見る金色のガッシュ!! (20) (少年サンデーコミックス…

ミハナはチップの山を押し出した。(underconstruction20030329)

「チェス、いい?」 「なにがだよ」 それを理解したくない。解らないわけじゃない。チェスはジェニーのくるぶしをかすめるように回っている。言葉ではない行為の反応が彼女を苛立たせた。 「解ってんでしょ。これで一億取ればあなたとお別れ」 「当たらない…

エゴ

気が進まなかった。それが拒絶になった。 断る理由が見つからなかっただけ。 それがあなたを戸惑わせ、怒らせた。 (続く)

アウトサイドストーリー(underconstruction20040326)

ベガスと呼ばれる街は、収容所として存在している。 チェスはミハナを監視するために存在している。見張り役。 毎日カジノでルーレットに掛けるのは、ミハナの受けている刑なのだ。毎日同じことを繰り返す。シジュホスになることを強いられている。それが罪…

君にとって彼は何なんだ?(ユーシーの独り言) underconstruction

ミハナは、 それを聞いてはいけないと思った。チェスがいなければミハナは存在できない。そうなのだ。そういうはず、そういうものだと盲目的に信じていた。 ミハナ「なんだったのだろう」 つぶやきは空しく響く。解っているのだ。でも、声にしたくなるときが…

ミハナ

空が遠いな。 立ち上がった彼女は、彼に視線を移した。 「関わりを望みながら関わりを恐れている。それがあなたの正体なのかな。わたしのなにかなんでしょう?」 「このままチェスのところに戻るのか?」 「探してみるつもりだけど、なに?」 「そうじゃない…

わたしとあなたがすれ違った場所には、たぶんなにもない。それでいいと思っている。思い出も、足跡も残したくはなかったから。 それをあとで後悔するとしても。

シミュレーション、ミハナ(20030319underconstrucion)

ミハナを通してチェスには視界がある。だから二人を狙えた。 それでも、ミハナにはその理由、自分たちが狙われた理由が思いつかない。 ユーシーと彼女の存在は一心同体のはずだ。彼女の意識がジェニーのボディーに戻ってこられなければ、チェスとのコネクシ…

 ユーシーがミハナに問いかける。

「お前、利用されてたんだよ」 「そんなの知ってた」 「お前を辿って、やつはおれをハッキングしようとしていた。それが玉子の正体だよ」 「あなたはそれから、わたしを逃がそうとしていた」 「そのつもりだったけど、奴はお前を防壁に使ってたから、ターミ…

 チェスを返して!

チェスがいなければ、わたしはここから出られない。 「あなたは意識的にわたしを受け入れて、退路を断った。あなたの気紛れに閉じこめられているの。ユーシーは本当に存在しているか、わたしがそう思えれば存在しているのかも知れないけど、わたし自身が存在…

 ゲット!

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 ユーシー

うちに閉じこもっていたら、他人の話は聞こえない。手のひらを見つめていると、自分の存在がなんなのか解らなくなってくる。ただ迎えが来るむこうのう、本当に誰かが扉を叩くときが来るのだろうか。窓の外を通り過ぎていく、彼女が歩くのを見ている。 大きく…