雨
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録画しておいた『SONGS/松田聖子』を観る。アイドルから始めた彼女は、続けるという一見すると単純で一番難しい道を辿って確かなロックに変わったのだと思った。彼女の生き様によって彼女の歌も、曲も変わっていく。化学作用によって変質していくような。今聴けば『天使のウィンク』もロックに違いない。日本人なら、アメリカにマドンナがいるなら日本には松田聖子がいると言えるだろう。そのスタイルではなく、生き様こそがロックなのだと改めて思う。偉大なロックはいつもそうであるように。天才の技よりも、そこにいたる努力や継続に感動することはある。努力賞ってやつかもしれないが。
ニューオーダーの曲のイントロが聞こえると潤んでくるのは、彼らがまだそこで演っているんだと思い出させられるからだ。そこにわたし達は生と死の境目を見るのかもしれない。
君は逝ってしまった。でもまだ、ぼくはここにいる。この現実は永遠に変えることができないんだ。
そんな道化師を見て笑うのは誰だろう。笑われない道化師はもうその存在価値を失う。
彼女唄い続けるだろう。天使が笑んでいなければ、天地は翻るから。彼女がそこにいるだけで、多くの人が救われるだろう。
そして、わたしは君の過ちを許すだろう。