青空が落ちてくる。

are you thinking? われらはシンクタンク『世界征服倶楽部』

partly cloudy.

ロースカツ弁当(おろし)(ニュー・クイ



振り向くとミサキがいた。知らない誰かと二人連れだった。中学の時の同級生で、高校は別々だったので音信不通だった。クラスでハブにされていたとき、彼女だけは話しかけてくれた。無事に中学を卒業できたのは、彼女のおかげでもあるかもしれない。
「元気?」
「だれ?」連れがミサキに聞いた。
「友だち、中学んときの」
さっきと反対側の列車がホームに入ってくる。
「乗るの?」
「うん」
「一緒に行っていい?」
「彼女は?」
ミサキの連れを見た。ミサキより背が高い。バスケットか、バレーをやってそうな雰囲気だった。
「逆なんだ」
それじゃまた、ミサキは連れの彼女に手を振って、わたしと列車に乗り込んだ。わたしは、君が別の車両に乗るのを確かめながら。これからミサキと一緒だと、君をつけるのも今日はこれまでかもしれないと思った。
「なんか、心配事とかあるでしょ」
シートに並んで座ると、ミサキがつぶやいた。