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ギリシャ、公務員削減の計画策定で閣僚が造反 ウォール・ストリート・ジャーナル 9月30日(金)8時48分配信 【アテネ】国際支援融資を受けるために財政緊縮策の実施を約束したギリシャ政府は、緊縮策の一環である3万人規模の公務員削減をめぐって亀裂が生じ、具体的な解雇計画の提出を拒む省庁も出てきている。 政府内の対立を直接知る政府高官2人によると、トロイカと呼ばれる国際通貨基金（ＩＭＦ）・欧州連合（ＥＵ）・欧州中央銀行（ＥＣＢ）の3機関で構成する調査団がギリシャを再訪問する29日に、閣議で公務員削減策が閣議で議論される予定だった。が、多くの省庁が解雇者リストを提出しなかったため議題から外された。同削減策については、2012年予算案を承認する予定となっている9月1日の閣議で取り上げられることになった。 与党全ギリシャ社会主義運動（ＰＡＳＯＫ）は、甘やかされた公共部門の労働者の支持を基盤としてきただけに、公務員削減計画は政府内で大きな議論を引き起こしている。ＰＡＳＯＫの支持率は現在、最大野党の新民主主義党（ＮＤ）を下回っており、政権内部者は、債務危機が政治危機に発展して総選挙に追い込まれるのではないかと懸念している。 閣僚の一人は公務員削減計画をめぐる問題の数々を挙げ、「非常に難しいプロセスだ」と語った。憲法では正規被用者の解雇が制限されており、また、教育や警察、病院は実際に減員どころか増員が必要な状態であるという。さらに、解雇の具体的な実施計画の策定に対して、各部署の長から激しい反発が出ていることも指摘した。 ギリシャ政府が国際支援融資を確保するために策定した追加緊縮策では、公務員3万人を対象に12カ月以内の転職を促すとともに、その間の給与を大幅に減額する措置が盛り込まれている。12カ月以内に転職先が見付からなければ解雇となる。今回の3万人削減は、2015年までに公務員を少なくとも10万人削減するという長期計画の第一弾だ。 一方、トロイカの高官は29日、ギリシャの財務状況の調査を再開し、同国が支援条件を満たしているかどうかを検討する予定。 ギリシャは、ユーロ圏加盟国とＩＭＦが昨年合意した支援策の一部として80億ユーロの融資を受け取ることになっているが、その実行は今回の調査結果に掛かっている。この融資が実行されなかった場合、同国政府の資金は10月中旬までに枯渇する。 |
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