青空が落ちてくる。

are you thinking? われらはシンクタンク『世界征服倶楽部』

シウマイ

模倣犯を読みながら、BGM代わりに、二三回繰り返し流していた。時計仕掛けのオレンジが、残虐さを増し、陰湿、湿度を増し腐っていく。わびさびはあっても、ないと困るけど、視線を背けたくなるような腐臭に満ちたオリジナルなんていらない。彼はそこにいた方が、陽の下よりも落ち着けたのだろうか。だから、なるべくそこにいられるように影を作る方法を考え続けていたのかもしれない。日が浴びれば、その身が亡びることを意識しながら。その時を待っていながら、待っていたとは言わなかった。それを言うことが屈辱だったのだろう。孤独で、誰とも交わることのできなかった人間がそこにいた。すれ違う人間は他人でしかない。








『ラスト・スペースシップ "the last scout"』、米中の核戦争後、移住できる惑星を求めて船は旅立った。それから七年後に起こる、非日常を描く。WOWOWの録画を観る。DVDは出ていないみたいだった。登場人物は少ないながら、いまの世界に準ずるような、閉塞的な日常が、廃頽と希望に向かっていく。