青空が落ちてくる。

are you thinking? われらはシンクタンク『世界征服倶楽部』

肉じゃが

模倣犯〈5〉 (新潮文庫)

模倣犯〈5〉 (新潮文庫)

第一部から第二部は、文字列を追うにつれその世界観がどんどん濃密になっていく、息苦しいほどに追い詰められていく感じがした。それまでに比べて、第三部は、それまでの濃密さが薄れていく感じがする。それはピースが白日の下に晒され太陽に光に、その姿が薄れていくさまを眺めているようなものなのだろうか。それとも、
ピース自身はどう思っているかは知る由もないけれど、わたしから見ればあまりにも無様な終わり方だった。彼にとってはまだ続きがあるのだろうけど、それでも、カズの確信と信念がすべてを引きずり出した。結果として、そうなったように思える。それでも、ピースは歴史に残り、ジ・アザーツーはジ・アザーツーのまま、記憶から揮発してしまう。