青空が落ちてくる。

are you thinking? われらはシンクタンク『世界征服倶楽部』

 ミハナは夢を見ている。

ユーシーの意識が流れ込んでくる。まともに受けたらやってられない。感情であっても、データに過ぎないんだ。扉の前にいた少女を捜した。


女の子の姿が見える。幼い頃、ユーシーをいじめていた女の子だった。
意識する、すれ違う二人はお互いを見ながら、言葉を交わさない。それでもそこに相手がいることには気付いている。
終わりともそうでないとも示さないまま、そのときは過ぎていった。


「ミハナ」
ユーシーが呼んでいた。
振り向いても彼はいなかった。気のせいか、でもその存在は感じていた。
「大切な思い出なんだ」
まただ。ミハナは唇を噛みしめた。
そういうことなんだ。これからユーシーを探すのか。わたしが。