青空が落ちてくる。

are you thinking? われらはシンクタンク『世界征服倶楽部』

スクラップブック

<1日地震>電車遅れでJRと私鉄、マニュアルの違い

 1日夜に関東地方で発生した地震で、東海道線などJR東日本の在来線が最大約4時間遅れた一方、私鉄各線は、ほとんどの区間で通常通りの運行を続け、対応に大きな差が出た。JR、私鉄各線ともに地震発生時の運行マニュアルを独自に作成しており、停止基準に違いがあることが理由という。
 東海道線横須賀線など計4路線で、3時間半〜4時間にわたり運行を見合わせたJR東日本は、地震時の運行基準を、揺れが構造物に与える影響を数値化した「SI値」によって決めている。SI値が12を超えた場合、運行を停止して対象区間の線路上を歩行点検する。1日はSI値が一部で17を記録したため、計約48キロを約50人で歩行点検したという。
 京浜急行は運行基準に震度を採用。線路付近に設置した地震計が震度3以上で緊急停止、震度6以上で歩行点検を行う。1日は震度3だったため緊急停止したが、このレベルでは他の点検を義務付けておらず、すぐに運行を再開した。遅れは最大7分だった。
 東急電鉄も震度を採用しているが、何らかの点検が必要としているのは震度4以上。1日は路線周辺で震度3にとどまったため、そのまま通常運行を続けたという。
 こうした対応の違いについて、鉄道評論家の川島令三さんは「SI値と震度のどちらを基準にするかは鉄道各社の判断。JRは『事故を起こすよりは』と、すぐに電車を止めることが多く、今回も慎重さが出たのだろう」と話している。【篠原成行、夫彰子、鳴海崇】
毎日新聞) - 2月2日13時32分更新