青空が落ちてくる。

are you thinking? われらはシンクタンク『世界征服倶楽部』

豚の白菜鍋


(双調平家物語8平治の巻I「信西抗弁」より抜粋)
無能な男達は衆を恃む。それを嘲笑って、秀でた男達は孤高を守る。その美意識の真を知って、しかし、三条東殿の御前を退出する信西は、初めて自身の孤立無援を知った。
這い上がろうとする時、孤独は敵ではない。力を蓄えるための最大の友は孤独である。しかし、上りつめての孤独は、不安と猜疑心の源でしかない。平治元年四月−その時初めて、信西は自信がある地位にまで上りつめてしまったことを自覚した。
敵はもう「上」にはいない。敵は、「下」から這い上がって来るのである。