青空が落ちてくる。

are you thinking? われらはシンクタンク『世界征服倶楽部』

 わたしはわたしを、どうしたいの?

あなたは一人になりたっかっただけ。わたしは、寂しかったんだ。たぶん。
ユーシーに会って思い出した。わたしも、自分で自分を殺したんだ。
目覚めたとき、わたしはペットで寝ていた。チェスは側にいた。
チェスはここでわたしがどうすればいいか教えてくれた。
とりあえずはなにもしなくていい。気晴らしがしたければ、気晴らしをする場所に連れ照ってくれる。


散歩の時間はリムジンに乗ってカジノに向かう。チップはいくらでも用意してくれる。どういう仕組みになっているのだろう。チェスに訊いても、気にするなでそれ以上には進めない。


最初に置くのは、ルージュの4。積んだチップを滑らす。それから気の向いたところにいくつか散らす。


羅紗にチップを滑らすのが心地いい。別に当たる当たらないはそれほど気にしてない。ルージュの四だけは別だけど。重々しく回されるルーレットを眺めているのが好きだ。景色を眺めている。それほどボールを追ってみている訳じゃない。回るルーレットを中心に、それを見つめる世界を楽しんでいる。


ワインはロゼが好きだ。濃厚で苦味のある、それが自分を確かなものにしてくれるような気がする。存在するはずもないわたしがここに存在している。不思議な気分。
「チェス、頼むね」
チェスは心地よく、くるぶしに絡みつくように、刷毛のような家をふさふさと回っている。