青空が落ちてくる。

are you thinking? われらはシンクタンク『世界征服倶楽部』

 いったい何度繰り返されれば気が済むのだろう。①

フランクシナトラのマイウェイは尊大に聞こえるのに、カバーは誰が歌っても悲壮感が漂ってしまう。パンクには元から悲壮感が漂っていたといってしまえばそれまでだが、カバーしたのはパンクばかりではない。歌そのもののマジックよりも、フランクシナトラがすべてを蹂躙してるって感じ? それくらい偉大だってことなのかな。

    *

エレベーターに乗る前はどこにいたか、その記憶を捜しているのだけれど、見つからない。ここに来るまでのなにかはあったのだろう。それでも、ここがどこなのか、どういうところなのか知らなければ始まらないような気がしている。
わたしは誰なのだろうとか。どこから来たのか、そちらが先なのだろうか。そんなことをぼんやりと考えながら、窓を見ている。
窓と呼んでいる額のようなものはモニターで、壁の向こうを見るとか外の空気を入れるとか、そんな窓はこの部屋にない。モニターにはわたしの意志とは関係なく、いろんな景色を代わる代わる映している。草原の中で日が昇り、日が沈むと明かりが煌めく都会の夜景がそこにある。そうやって撃ち出される明かりに照らされているのがあたりまえになっていた。そこになにが映っているって気になって、見返す気にもならないんだ。