青空が落ちてくる。

are you thinking? われらはシンクタンク『世界征服倶楽部』

 鏡に向かう。

「わたしが自殺した理由ってなんだったの?」
鏡に向かうジェニーの向こうには自分がいる。彼女は自分に問う。自分を追いつめたなにかの正体を。
それを知りたいわけではない。それを忘れているもどかしさから逃れたいのだ。
それを知ったら、振り出しに戻るのかもしれない。そんな恐れの前で声が張る。


ジェニーの見つけた彼女の死亡記録は、ジェニーの名前ではなかったが、その時の年齢は百八歳とあった。
百を超えてわざわざ自殺などするものか。死ぬのにも、それなりのエネルギーがいるだろう。
その先の骸を思うとやりきれなさ以上の、現実に生きていくことの意味を説いたくなる。それに答える者がいないことを知りながら、再び鏡に向かうしかないのだろうか。