青空が落ちてくる。

are you thinking? われらはシンクタンク『世界征服倶楽部』

 二人は丸テーブルを挟んで

○二人は丸テーブルを挟んで椅子に座り向かい合っている。


ミハナ「さっきね、ここに来た。チェスとのアクセスが途切れちゃって、どうしようかと思ったら君を見つけた」
ユーシー「チェス?」
ミハナ「わたしの相棒。っていうか、ここに来る前のボディーにわたしの意識を移植したのがチェスだったの。見た目はただの毛糸の固まりなんだけどね」
ユーシー「面白い話?」
ミハナ「面白い話かどうかはあなた次第じゃない? わたしに興味があれば聞くでしょう?」
ユーシー「面白そうな話なら耳を傾ける」
ミハナ「いいわ。話してみる。つまらなかったそう言うの、いい?」
ユーシー「面白いな」


ミハナ「わたしは滅びゆくもの。好きになってもどうしようもないの」
ユーシー「だったら、おれは滅んだものだ」
ユーシーは、手元に現れたワイングラスを揺らす。


ミハナ「ここの身体は軽いのね。どう?」
ユーシー「ミハナだよ。どうして君がミハナとシンクロしたのか解らないけど」
ミハナ「ミハナって言うんだ。前の身体はジェニーだったから、ジェニーって呼ばれてた」
ユーシー「ここでもジェニーって呼んだ方がいい?」
ミハナ「別に、気にしなければ外観なんてどうでもいいって思うこともあるから」
ユーシー「それでも、小綺麗にしてたいとか、そう言うのはあるだろ」
ミハナ「そういうのは性癖みたいなもの」