めかぶしらす
それは葬儀のようなものだったのだろう。わたしが観ていたとしてそうだったと思う。死者は、黒い棺に押し込められて運ばれていくのだ。黒塗りのタクシーに花束を抱え押し込められる。扉を閉じてさようなら。それは、公開処刑だった。
アルベールカミュの異邦人を思い出した。死刑を宣告されたムルソーは、処刑の前に思う。憎悪の声で迎えられることを。自分の考えがこの世の中に理解されない、ずれている、それならば、むしろ世の中に否定されるのが、されてしまう方が、心地いいのではないか。世の中はわたしを理解しない。しようとしない。する必要もないのだから。ぼろ雑巾のように捨てられるのがふさわしい。
考えがまとまりかけていると思ったけど、どういう答えにしたいのだろう。解らなくなってしまった。
