青空が落ちてくる。

are you thinking? われらはシンクタンク『世界征服倶楽部』

 窓

窓に見えるけど、それは景色を映しているモニターだ。時間に応じて景色を変えていく。朝には、海だったり山だったりするけど、朝日が昇っていく。夕方になれば沈んでいく。方向は違うはずなのにね。昼の間はだいたい世界遺産の旅になる。窓には常にドラマチックな景色が映される。ただ、面白いのは、その絵があくまでそこが窓であるような視点で映されるってことだ。だから、もしかしたらこの部屋自体が世界中を動いているんじゃないかって、最初は錯覚に捕らわれた。草原で日が昇り、日が沈むと明かりが煌めく都会の夜景がそこにある。その窓の向こうがどうなっているのか、おそらく隣の建物の壁か、窓が向かい合わせになるのだなるのではないかと思っている。それが実際に開くのかどうか自体、確かめたことがないのは、現実を知るのが恐いからだ。それをすれば、心地よい現実を捨てることになるのかもしれない。その気持ちが、疑いながら、この現実を受け入れている。